小高夏期自由大学事務局 [編著]心折れる日を越え、明日を呼び寄せる
小高夏期自由大学事務局 [編著]
*小高伝道所牧師発案による小高夏期自由大学の第1回報告
> 《飯島 信(小高伝道所/浪江伝道所牧師)、小暮修也(元明治学院長/横浜共立学園常任理事、日本聾話学校理事)》
心折れる日を越え、明日を呼び寄せる
新書判・240 頁・1,300 円+ 税
ISBN978-4-911054-26-0 C0216
小高川から眺める阿武隈の夕陽。
あの美しさをもう一度見たかった。
自分の半径1キロ位なら幸せにできる。
小高で何が起こったのか。「あの日」からどう生きてきたのか。これからの小高はどうあり得るのか。
徹底した個人の、自由人の目線で熱く、優しく、等身大で語られた「生きていくための大学」、そのオープンキャンパスを誌上で再現!
3.11 以降
私たちの街が、かつての賑わいを失い、これほどの辛い経験をしなければならなくなった一番の原因が、原発事故により放出された放射能の問題にあることは、決して忘れ去ってはならない小高夏期自由大学の基調テーマです。高橋哲哉さんによる主題講演に常に立ち戻りつつ、小高の今日を、そして明日を共に生き、小高の街づくりの一端をも担う者となることが出来ればと願っています。(本文より)
目 次
刊行の言葉 飯島 信
第一部 パネルディスカッション Ⅰ 「小高に戻り、考えたこと」
司会 萩原拓也/飯島 信 パネラー 林 勝典/広畑裕子/田中徳雲
パネラー:林 勝典
震災による原発事故からの避難の日々/警戒区域解除後/小高の未来は
パネラー:広畑裕子
震災のファースト・コンタクト/息子のことが頭をよぎる/津波がやってきた/明日に繋がるために
パネラー:田中徳雲
震災の話はエネルギーがいる/原発の危険性を学ぶ/福島第一原発爆発からの避難/ほか
第二部 パネルディスカッション Ⅱ 「小高の再生を語る」
司会 瀬下智美/パネラー 和田 智行/西山 里佳/蒔田 志保/益邑 明伸
パネラー:和田智行
小高にUターンして/高齢化・過疎化の流れの中で/ 100 の課題から100 のビジネスの創出 ワークスペース作りから/ハンドメイドのガラス工房 予測不能な未来を楽しもう 自立した地域に/フロンティアの開拓
パネラー:西山里佳
グラフィックデザイナーを夢見て/原発再稼働反対のデモに参加して/絶望の上に、新しいコミュニティを/すべて表現活動につながる
パネラー:蒔田志保
南相馬との出会い 自分が幸せになるための決断/一緒にやったら楽しい!/小高の変化を感じる
パネラー:益邑明伸
小高との関わり/まちを知ることから/小高復興デザインセンターでの働き/高校生と一緒にまちづくりを 行政区の活動のお手伝い/被災後の記録を残す
パネルディスカッション:自立的に働くこと/何が原動力か/ 18 歳へのメッセージ「さあ、いっておいで!」/皆に情報が届くために/子どもたちの視野を広げるとりくみを
/「小高郷相馬流れ山踊り」(写真)
第三部 講演
私たちの現在地 ― 今、世界で、福島で問われていること 高橋 哲哉
はじめに ― 福島と私/原発推進の軍事的背景/「犠牲のシステム」とは何か
安保と原発 ― 戦後日本の「犠牲のシステム」/「放射能ガス室列島」か、「べき」論の暴走か/「核のゴミ」をどうするのか/将来世代への責任/ほか
資料編
資料1 第1回小高夏期自由大学 3日目分科会の主な意見/Aグループ/Bグループ/Cグループ/Dグループ
資料2
小高夏期自由大学提言8項目
資料3
2024年度から2025 年度の行政施策への提言8項目について/― 南相馬市長の回答
資料4
オプショナル・ツアー/① 震災遺構 浪江町立請戸小学校/② 希望の牧場 ③ 東日本大震災・原子力災害伝承館/④ 東京電力廃炉資料館/⑤ とみおかアーカイブミュージアム/⑥ ふたばいんふぉ/⑦ ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ伝
言館/⑧ 俺たちの伝承館
資料5
福島県南相馬市立小高中学校 ─ 合唱曲「群青」
あとがき 小暮 修也