上智大学キリスト教文化研究所[編]知恵文学を再考する

上智大学キリスト教文化研究所[編]知恵文学を再考する

四六判・160 頁・本体2,000 円+ 税
ISBN 978-4-911054-94-9 C0016

200部限定配本

上智大学キリスト教文化研究所主催で毎年開催されている聖書講座は、キリスト教諸教派の研究者・実践者の先生方を講師に迎え、聖書を多角的に学ぶエキュメニカルな場です。二〇二五年度の聖書講座では、「知恵文学を再考する ―〈 今・ここ〉にあるいのちを生き抜く知恵」という総合テーマのもと、小友聡先生、東よしみ先生、飯郷友康先生を講師としてお迎えし、旧約・新約聖書を貫く「知恵」という主題について考察しました。聖書における知恵は、単なる知識の集積ではなく、神の前に置かれた人間が現実の生をどのように受け止め、いかに生きるべきかを問い続ける営みです。本書は、その三つの講演をまとめた講演集です。

まえがき   角田 佑一

知恵文学のパラダイム転換
― 言葉の解釈としての「謎解き」   小友 聡

はじめに/一 謎解きとしての知恵/二 謎解きの具体例
としての士師記一四章/三 謎解きの本質/四 それぞれ
の知恵文書における「謎解き」/ 1 箴言の「謎解き」/ 2 
ヨブ記の「謎解き」/ 3 コヘレト書の「謎解き」/ 4 雅
歌の「謎解き」/五 知恵文学の解釈的伝統/六 反黙示的
解釈としての知恵文学/七 〈今、ここ〉にある生をどう生
きるか/結びとして

ヤコブ書における知恵   東 よしみ
はじめに/一 ヤコブ書の構造における知恵/二 ヤコブ書一章2節〜11節における知恵/三 ヤコブ書三章13節〜四章11 節における知恵

知恵と知識―「 分別」再考   飯郷友康
はじめに/一 〈今・ここ〉にあるいのちを生き抜く知恵としての律法(りっぽう)/二 文字律法(あるいは五書)における「知恵」「知識」「分別」/三 五書における「律法」の用例 ─ 律法の自己言及 ─/四 知恵と知識および分別の再定義

上智大学 キリスト教文化研究所 聖書講座刊行物より 巻末

小友 聡(おとも・さとし)  
1956年生まれ。東北大学文学部、東京神学大学大学院を経て、ドイツ・ベーテル神学大学留学(神学博士)。2024年まで東京神学大学教授を務める。現在、日本旧約学会会長。
著書:『コヘレト書(VTJ)』(日本キリスト教団出版局、2020年)、『謎解きの知恵文学』(ヨベル、2021年)、『コヘレトと黙示思想』(教文館、2023年)など、訳書にK・シュミート『旧約聖書神学』(監訳、教文館、2023年)など。

東よしみ(あづま・よしみ)  
1979年生まれ。国際基督教大学卒業、東京大学大学院修士課程修了、エモリー大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。関西学院大学准教授。
著作:“Reading John 11:1-12:11 through the Lens of the Resurrection in 1 Enoch.” (Ph.D. Dissertation, Emory University, 2015). 訳書にリチャード・B・ヘイズ『パウロ書簡にこだまする聖典の声 ― パウロは「旧約」聖書をどう読んだか』(日本キリスト教団出版局、2023年)。

飯郷友康(いいごう・ともやす)  
1971年1月29日生。立教大学文学部キリスト教学科卒業。立教大学大学院文学研究科博士課程前期修了(神学修士号取得)。イスラエル・ヘブライ大学留学(人文学科ヘブライ文学専攻)。
現在、関東神学ゼミナール(2016年〜)、聖公会神学院(2016年〜)、農村伝道神学校(2016年〜)、東京大学(2015年〜)、立教大学(2016年〜)、立教新座中学校・高等学校(2018年〜)、東京外国語大学(2020年〜)、日本聖書神学校(2021年〜)講師を兼任。
著訳書については、下記URL を参照されたい。https://researchmap.jp/igo-tomoyasu/research_experience