小高夏期自由大学事務局[編著]苦難の日々を心に刻み、再生へ向かって歩む 明日は必ず来る 原発被災地 小高
2025年10月25日刊行予定

小高夏期自由大学事務局[編著]苦難の日々を心に刻み、再生へ向かって歩む
明日は必ず来る 原発被災地 小高
*小高伝道所牧師発案による小高夏期自由大学の第2回報告
《飯島 信(日本基督教団 小高伝道所/浪江伝道所牧師)、小暮修也(元明治学院長/横浜共立学園理事長、きこえの学校 ライシャワー学園理事)》
新書判・336 頁・1,500 円+ 税
ISBN978-4-911054-69-7 C0216
ひとりが手を挙げると、
その声かけに 応える人が必ずいる―
それが小高
原発被災後、〈新しい日常〉を13 年やってきたこの町になぜ人々は集まってくるのか。小高にはいったい何があるのか。〈小〉さくても志は〈高〉く、それが小高。パネルディスカッション、トークセッション、座談会で小高の今と未来を語り尽くした夏期自由大学、その熱気を紙上に再現。
主な目次
刊行にあたって 飯島 信
第一部 パネルディスカッション Ⅰ 「小高を語る ─ まちづくりの今」
司会: 林勝典/萩原 拓也 パネラー 広畑 裕子/すぎた和人/森山 貴士/田中 徳雲あいさつ:小高夏期自由大学のスタート/小高の現状 小高の環境づくり/パネラー:広畑 裕子/振り返る時間を/立ちどまることも大切/新しい日常をつくる/パネラー:生きる時間を大切に/すぎた和人/小高で学ぶ/震災後の小高/震災前の小高/小高の人物/独立精神を学ぶ/「テセウスの船」/『小高幻流』のとりくみ/パネラー:田中 徳雲/小高で考えていること/地球の声を聴く/自然からのサイン/成熟した心を/パネラー:森山貴士/小高の現在の課題/生活の総合満足度調査から/自助・互助・共助によるまちづくり/新しく豊かなまちをつくれる可能性/できることを増やす「民間の公民館」/言ったことが叶うことの積み上げ/地域の暮らしの改善を提案 コミュニティの中での居場所をつくる/紹介:飯島 信/小高教会幼稚園記念館の創生
第二部 パネルディスカッション Ⅱ 「原発被災地で、原発とこれからのエネルギーについて考える」
司会: 小林 友子/益邑 明伸 パネラー:窪田 亜矢/志賀 泉/中筋 純/コメンテーター:高橋哲哉 パネラー:窪田 亜矢/小高のまちづくりで考えてきたこと/物理的環境の意味/小高復興デザインセンターでの働き 行政区盛り上げ支援事業に関わって/公害の再考/住民のためのまちづくり/パネラー:志賀
泉/『爆心地ランナー』から/小高で問われているものは何か/まちづくりの常識 ─住民がどれだけ幸せになれるか/三つの交わりの関係/浦尻貝塚と大悲山・磨崖仏の意味/パネラー:中筋純/まちの記憶を伝える/「おれたちの伝承館」の伝えたいこと/チェルノブイリとフクシマ/「未来」を考える意味/原発事故の根源を見つめる/総合的伝承施設をめざす「おれたちの伝承館」/コメンテーター:高橋哲哉
ディスカッション 原発事故の事実を知り、考えること 放射能測定を始めて/原発事故の被害に第三者はいない/現場主義と科学的知識/たがいの頑張りが力になる/瀬戸内海・豊島から浦尻貝塚の意味を考える/「ゼロにさせられた町」/「おれたちの伝承館」の発信を/町の行く末が心配/南相馬市の課題 地元の人によるまちづくりを/まちづくりに声をあげること/住民による住民のためのまちづくりを/エネルギー
の課題をどうするか/南相馬市・三つの区をどう生かすか/「トモダチプロジェクト」の子どもたちによる歌とダンス
第三部 トークセッション「小高の起業家たちの小高への思い」
モデレーター: 西山里佳/蒔田志保/ゲスト 只野福太郎/立川哲之/中川雄斗/小野雅也 トーク:小高パイオニアヴィレッジで働く/ぷくぷく醸造を始める/イベントの企画、ライブハウスの立ち上げ/「消費されない」建築を/避難指示が出ていた小高との出会い/予測不可能性に惹かれる/浜通りで酒を造りたい/居心地のいい人たちと出会い、移住を決意/自立した地域である小高の印象/自分でビジョンを描いて実行する楽しみ/「満月相撲」の野望/さまざまなスポーツでフラットな関係に/気づいたら酒造りをやっていた/小高の再構築の可能性/高校生や若い人たちとの接点は/若い人たちのエネルギーは希望の光/浜通り全体でシェアと交流を
第四部 座談会 「小高で脱原発を語る」
[司会] 飯島 信/高橋哲哉/二瓶由美子
福島との出会い/東日本大震災当日のこと/福島学 ─ 被災地を学ぶ/移動文化祭の取り組み/高大連携プログラム ─ 小高の未来への提言/「福島県人」としての意識/原発は「犠牲のシステム」/原発における四種類の犠牲/犠牲の上に立つ原発の「恩恵」/福島学を学んだ人たちへの発信/メガソーラーの問題点/問題点を共有し、解決策を探ること/安心して本音で語り合える場作りを
資料編
資料1 伝承館・資料室・考証館など:① おれたちの伝承館/② 放射能測定センター・とどけ鳥/③ 小高町歴史郷土資料室/④ 原子力災害考証館
資料2 証言資料・アートグラフィックマガジン・写真集:①『 おだかのあかりⅠ・Ⅱ・Ⅲ』/②『小高幻流』/③『 チェルノブイリ31年・フクシマ6年~原発被災者は心をつなぐ~』/『チェルノブイリ赤い森・フクシマ群青の海~チェルノブイリから学ぶ福島30 年後の未来~』『チェルノブイリ・フクシマ交流ブックレット~わたしたちが知りたかったこと~』『Ukraine Fukushima 友よ! 私たちが訪れた、あの美しい街が消えた』/『ChernobylFukushima/ 戦争の中で暮らす友人たちを訪ねて』/
資料3 歴史・文化など:① 大悲山の磨崖仏/②浦尻貝塚/③鈴木安蔵生家
あとがき: 小暮 修也