金子晴勇[著]キリスト教思想史の例話集Ⅰ 物語集 (ヨーロッパ思想史) [全6巻]
『キリスト教思想史の諸時代』の続編、遂に刊行開始!
金子晴勇[著](ヨーロッパ思想史) [全6巻]キリスト教思想史の例話集Ⅰ 物語集
新書判・344 頁・本体1,400 円(税別)
ISBN978-4-911054-27-7 C0216
書 評
ナザレのイエスも、譬えによらないでは
何も語られなかった!
各人の最深の自己は、「魂」とか「心」もしくは「霊」と呼ばれる。もちろん各人の置かれた文化的状況によっては心の発現は相違するであろう。たとえばギリシア文化とヘブライ文化では人間の理解も世界の理解も相違するし、仏教とキリスト教では全く異質な自己理解を生み出している。さらに、わたしたちはこれらの自己理解の共通性をも確認することによって、同時に人間の時代的な特殊性をも豊かに捉えることができるのではなかろうか。(本書より)
主な目次
序論 思想史における 「例話」 の効用について
― オイディプスとイエスとの対比を手がかりにして
Ⅰ 宇宙創成説と創造説
Ⅱ ギリシアとイスラエルの歴史伝説
Ⅲ 旧約聖書の歴史物語
第1部 王国時代の物語 / 第2部 知恵文書の物語
Ⅳ 新約聖書の物語
Ⅴ キリスト教古代の物語
Ⅵ 中世思想家たちと愛の物語
Ⅶ ルネサンスと宗教改革
Ⅷ 近代思想とキリスト教
Ⅸ 近代文学の物語
Ⅹ 現代思想との対決
あとがき
書評再録 『キリスト教思想史の諸時代 別巻2』 出村和彦
全巻構成(太字 既刊)
Ⅰ 物語集 [第1回配本]
Ⅱ 命題集 [第2回配本]
Ⅲ 「 共生」の神秘 [第3回配本]
Ⅳ 愛の物語集 [第4回配本]
Ⅴ 試練の物語集 [第5回配本]
Ⅵ 霊性の輝き [第6回配本]
著者紹介
金子晴勇(かねこ・はるお)
1932年静岡生まれ。1962年京都大学大学院博士課程中退。立教大学助教授、1975年『ルターの人間学』で京大文学博士、76年同書で日本学士院賞受賞。岡山大学教授、静岡大学教授、聖学院大学客員教授。
主な著書:『ルターの人間学』、『アウグスティヌスの人間学』、『ヨーロッパ人間学の歴史』、『エラスムスの人間学』、『アウグスティヌスの知恵』、『キリスト教人間学』、『私たちの信仰』、『ヨーロッパ思想史』、『東西の霊性思想』、『キリスト教思想史の諸時代』(全7 巻別巻2 完結)、『「良心」の天路歴程』ほか多数
主な訳書:アウグスティヌス著作集 第9巻、ルター『生と死の講話』、ルター『神学討論集』、エラスムス『格言選集』、エラスムス『神学著作集』、コックレン『キリスト教と古典文化』、エラスムス『対話集』、ほか多数