江口再起[著]ルター入門 生涯と思想

江口再起[著]ルター入門 生涯と思想

A5判・216頁・本体1,800円+ 税
ISBN978-4-911054-53-6 C0016

宗教改革者ルターの神学思想とは、実際のところいかなるものだったのか。「信仰義認」ではなく「恩寵義認」という言葉を敢えて用いつつルター神学の真髄を平易に解き明かす最適のルター入門書。ルターとペスト、ルターとヒトラー、ルターと親鸞など、興味深い対比によってルター像を多角的に照らし出す。

1章 「95カ条」で宗教改革は始まった
2章 宗教改革前史
3章 落雷体験から修道院へ
4章 塔の体験
5章 改革運動の前進
6章 恵みの神学―ルターの神学思想⑴
7章 言葉の思想―ルターの神学思想⑵
8章 人間ルター
9章 カトリックとプロテスタント

10 章 ルターと近代の文化
11 章 ルターと近代社会
12 章 ルターと親鸞
13 章 それでも、リンゴの木を植える―ルターと現代
コラム 「ルターとペスト」
   「ルターの紋章」
   「ルターとヒトラー」
付論 「恩寵義認―ルター神学の核心」
   「ドイツ宗教改革 略史」

ルターの紋章
ルターは、薔薇と十字架の図柄の紋章を著作の表紙に印刷させ、海賊版と区別する検印としていました。彼はこの紋章を「私の神学の目印」とし、紋章の周りに「キリスト者の心は、十字架の真下にあるとき、薔薇の花に向かう」と銘文を刻みました。

江口再起(えぐち さいき)
1947年、佐賀県生。獨協大学、日本ルーテル神学大学(現・ルーテル学院大学)・神学校卒業、ドイツ・エルランゲン大学留学。
日本福音ルーテル教会(博多、藤が丘)牧師、東京女子大学教授、ルーテル学院大学教授、日本ルター学会理事長を務める。
現在、ルター研究所所長。
著書に『神の仮面 ― ルターと現代世界』リトン、『ルターの脱構築 ― 宗教改革500年とポスト近代』リトン等がある。