荒川朋子[著]共に生きる「知」を求めて ーアジア学院の窓から

荒川朋子[著]共に生きる「知」を求めて ーアジア学院の窓から

新書判・240 頁・本体1,200 円 + 税
ISBN978-4-909871-80-0 C0216

書 評

共に暮らし、作り、食する中から生まれ出る「平和」!

“教師”も“生徒”もない学び舎。「共に生きること」が必修科目。

世界の、他宗教の人たちと共に住み暮らし、働き、食し、対話し、共に成長する。キリストに基づき、キリストを通じて世界がクロスオーバーするアジア学院。生の匂いに満ちたその生活から紡ぎ出されたことばの玉手箱。

「生きざま」を学ぶことが目的ですから、当然私たちは生活を共にします。単に生活空間を共有するということだけではなく、「一つ所で、共に食し、共に働き、共に学び、人々に仕えるために共に準備をする、その生きざまの中で、他宗教の信者たちと真の対話を持ち、人格的関係に生きる」のです。アジア学院において、共に生きることは目的であり、手段なのです。(本文より)

第一部 「共に生きる」に挑む(入学式・卒業式 式辞)

人間開発に挑み続ける

サーバント・リーダー  ― 人に仕える指導者として生きる皆さんへ

償いの証しとしてのアジア学院の創立の理念

真の豊かさ、真の幸福の哲学

平和をつくり出す人へと変えられるように

平和と正義に仕えるリーダー

自己変革への努力

共食

「共に生きる」に挑む

近代化のさらに彼方を見つめる

自然からのメッセージ

第二部 共に生きる「知」を求めて

震災とアジア学院 ― 放射能被害からの教訓

食といのちを分かち合う

農村伝道はどこへ?

共に生きる「知」を求めて ― アジア学院の実践から

多様性を生きる

第三部 共に生きる「知」を生きる

違う風景 違う人

「生」の証としての臭い

豊かな食卓と社会正義

時代の転換点に

「生き延びること以外の価値」について

ヒマラヤからの声

キリスト教共助会の女性の歩みを覚えて

あとがき

著者略歴

荒川朋子(あらかわ・ともこ)

1967年 群馬県高崎市生まれ。新島学園中学・高校卒。国際基督教大学教養学部卒。ミシガン州立大学大学院社会学部修士課程修了。1995 年より学校法人アジア学院職員。2015年4 月より同校長。