スタンリー・ハワーワス[著] 東方敬信[訳]世界の注目を集めた「ギフォード講義」宇宙の筋目に沿って教会の証しと自然神学
スタンリー・ハワーワス 東方敬信[訳]
世界の注目を集めた「ギフォード講義」
宇宙の筋目に沿って教会の証しと自然神学
A5 判変型・416 頁
2,800 円
ISBN978-4-909871-13-8 C0016
書 評
礼拝とは神の王国を先取りする行為なのだ。
自然神学に関する研究の舞台として名高いセント・アンドリュース大学「ギフォード講義」。そこに、礼拝を中心におく神学的倫理学の確立を強く説き、証しする共同体としての教会の今日的意義を熱く展開させた碩学、スタンリー・ハワーワスによる講義! 待望の邦訳!
神についての教理全体から切りはなされた自然神学は、神の性格を歪め、またそれによって私たちの生きる世界の性格を歪めるものに他ならない。ヨーダーは、「十字架を担う人々は、宇宙の筋目に沿って働きかける」と言う。実際に、私たちが礼拝する神とその神に造られた世界は、十字架なしには正しく認識できない。(本文より)
内 容
訳者まえがき/日本語版のためのまえがき
序 章
第一章 神とギフォード講座
- アダム・ギフォードに忠実に
- 自然神学の不自然な本質について
- 自然神学がきわめて自然なものに見えるために何が起こったのか
- 神学研究のバラエティ
第二章 ウィリアム・ジェイムズの信仰
- ジェイムズの宗教
- 信じる意志
- 『宗教的経験の諸相』(ウィリアム・ジェイムズ著)
第三章 神とウィリアム・ジェイムズ
- ジェイムズ、プラグマティズム、キリスト教
- キリスト教についてのジェイムズ
- ジェイムズの民主主義によるキリスト教批判
第四章 ラインホールド・ニーバーのリベラリズム
- ラインホールド・ニーバーによるラインホールド・ニーバー
- 宗教的認識の有効性と確実性―ウィリアム・ジェイムズを応用するニーバー
- ニーバーの神学的「方法」
第五章 ラインホールド・ニーバーの自然神学
- 自然神学としての人間学
- 罪、神、啓示についてのニーバー
- ニーバーのキリスト、十字架、キリスト教的真理の論証
- 倫理学と教会におけるニーバー
第六章 カール・バルトという証し
- バルトにアプローチする
- バルトはいかにしてバルトになることを学んだか
- バルトの自然神学のキリスト論的回復
第七章 『教会教義学』の証し
- なぜ『教会教義学』に「初め」も「終わり」も無いのか。
- 神の存在の表現としてのアナロギア・フィデイ
- 「不思議な人間性」:バルトの証人の倫理学
第八章 証しの必要性
- 証しなしに論証なし
- バルトの証しから証しするバルトへ
- ジョン・ハワード・ヨーダーとイエスの政治
- ヨハネ・パウロ二世―非コンスタンティヌス主義の法王
- 教会と大学
2013 年版・あとがき/おわりに(訳者)