ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)による パストラル・カウンセリング入門[理論編] 早坂文彦[著]
ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)による パストラル・カウンセリング入門[理論編] 早坂文彦[著]
四六判・256 頁・本体2,500 円
ISBN978-4-909871-00-8 C0011
著者略歴:(はやさか・ふみひこ) 1957年生まれ。農村伝道神学校卒業、サンフランシスコ神学校修了、D. Min. (牧会学博士) カリフォルニア臨床心理大学院修了。日本キリスト教団 西仙台教会牧師。 ACT心理相談室 主宰。臨床心理士、公認心理師
論文:「牧会カウンセリングにおけるACT応用に関する試論」『宮城学院女子大学研究論文集』122、「キリスト教的マインドフルネスの歴史的系譜と応用」『宮城学院女子大学研究論文集』124、「マインドフルネスとキリスト教信仰:牧会におけるマインドフルネスの利用のために」『福音と社会』(農村伝道神学校紀要)33
なぜ従来の「牧会カウンセリング」という語を使わずに、「パストラル・カウンセリング」というカタカナ語に したのか。……わたしはこのカウンセリングを、キリスト教会に所属していたり、町の牧師を頼って相談に行った りする限定された人たちだけのものと考えるではなく、「神は全世界に向かって語っておられる」という認識から、 「宗教」というカテゴリーだけのものとしてではなく、もっと多くの人々のものであるべきだと考えているからです。そのとき、牧会の主体と対象、その提供者と受領者は、教会の垣根を超えるものとならざるを得ません……。
主な目次
第1章 この本をお読みくださる方へ
- 多くの人々に開かれたパストラル・カウンセリングを
- パストラル・カウンセリングとは
- 二つのチャレンジ
第2章 なぜ信仰が必要なのか
- 第1節 信仰への疑い
- 第2節 理性の限界としての人格
- 第3節 人格的な関係を支えるものとしての信仰
- 第4節 キリスト教の信仰とは?
- 第5節 神によって呼び出された人格としての人間
第3章 信仰の出来事への奉仕のあり方
- 第1節 キリスト教信仰の大切な特徴
- 第2節 神の全権の中で求められる奉仕のあり方
- 第3節 心理学の言葉による神への奉仕
第4章 ACTによるパストラル・カウンセリングの全体像
- 第1節 ACTによるパストラル・カウンセリング
- 第2節 心理的柔軟性モデル
第5章 ストレス回避の害
- 第1節 自然なストレス増加――シンボル機能
- 第2節 人為的なストレス増加
- 第3節 ストレスは本当に体に悪いのか?
第6章 苦しみをそのままにしておく方法
- 第1節 苦しみの正体――感情と思考
- 第2節 アクセプタンス
- 第3節 脱フュージョン
第7章 今ここにいる自己
- 第1節 三つの自己
- 第2節 概念としての自己とその問題
- 第3節 今この瞬間の体験としての自己
- 第4節 俯瞰する自己
- 第5節 マインドフルネス
第8章 価値へのコミットメント
- 第1節 価値とは何か
- 第2節 コミットメント
あとがき